にこちゃん堂のひみつ

宮古島のにこちゃん堂 ーvol.4 最終回 奈良のにこちゃん堂

(にこちゃん堂の10周年記念イベントで挨拶しているところ)


vol.3の続き







電話は若い女の人の声

私西脇のにこちゃん堂のスタッフのものです

こちらに来られることになっていたサヨコさんですか?


私:  はいー!慎三さんと連絡がつかなくって困ってたんです、

     お電話いただけて良かったーにこにこ


すると


こんなことお電話でいうのもなんなんてすが

一昨日の夜慎三さんが亡くなったんです





私:  はあ?    いや、  違います、

      あのね、私そちらに行くんです慎三さんに会いに


すると

はい、慎三さんもすごく楽しみにしてたんですーと涙声



その後は何を口走ったやら何を聞いたやら覚えていません 


(上はオープン前に作ったうちの箸袋消しゴムハンコ   右下のは慎三さん作押してもらった消しゴムハンコ)

そのスタッフの方Hさんが、キッパリと予定どおり来てくださいと言ったので

わけのわからぬまま

私は初めての西脇に向かいました

西脇のにこちゃん堂の前に出されたテーブルで

Hさんの長い話を聞かせてもらって


こういう時、泣き声なんて出ないんやわ

自分がケモノの唸り声にそっくりにうなるということを初めて知った


慎三さんのお兄さまにもお目にかかり

にこちゃん堂は取り壊されるということを聞きました 

メニューの一つでも柱の一本でも椅子の足でもいいから持って帰りたい

そう思った時

慎三さんの手作りの看板が目に入りました



そうなんです

半年後

慎三さんのお兄様に届けていただき

奈良にこちゃん堂に慎三さんの看板が取付けられました


もっと何度も会いにいけば良かったのに

1週間でも早く行ってれば会えたかもしれない

何度もそう思い悔しくて悔しくて、、

でも、あの時約束をしていたから私は慎三さんのいない西脇に向かい

お兄様にお願いすることができたのです

普通なら看板を頂きたいとお願いすることはあり得ません

(緊張してカチカチー菅沼さん主催の第一回追悼ライブ)

慎三さんはミュージシャンとしてもたくさんの人に愛されていて

すぐに大阪で菅沼孝三さん主催の追悼ライブがありました

もの凄いメンバー、レジェンドがウロウロしててビックリ

ふつう一生出会うことのない世界に連れてってくれた

にこちゃん堂でも追悼ライブをしました

慎三さんの作った歌を

歌い継いでおられる方

バンド時代のお友達たくさんいらしてくださいました 


西脇のお店にも、宮古島のお店にも

にこちゃん堂を愛して慎三さんと一緒にギターを奏でていた方がいらして

慎三さんのお話をしてくださいます

慎三さんの歌で繋がっていく

皆さん遠くからだけど、、、きっと、いつか、奈良のにこちゃん堂を

尋ねてきてくださるはず

みんなあったかい方ばかりです

慎三さんが私にくれたもの、どんどん増えていく



長いお話読んでくださってありがとうございます

慎三さんはここにいる、

にこちゃん堂の看板と共にいてくれてる

ひとりでにこちゃん堂やってるんじゃないんだ

と私は思っています


しんどい時は慎三さんのCDをかけて


こうして

思いを込めた店の扉

毎日開けるしあわせを感じています


慎三さんのお友達の方、ぜひ奈良にいらしたら看板を見にいらしてください

そして私に

慎三さんのお話を聞かせてくださいね

ずうっと 

待っています


宮古島のにこちゃん堂 vol.4 最終回 奈良のにこちゃん堂  終わり

にこちゃん堂

2006年OPEN 駅から5分のパワースポット 明治の米蔵を改装した 一軒家カフェ 小さなドアを開けると異空間 ロフト、ギャラリー、スタジオ、テラス席・・・ 用途にあわせて ゆっくり過ごせる席へどうぞ

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